結婚式を終えて。2/3

 

 

①結婚式場を選ぶまで

②結婚式の延期対応について

③結婚式当日の出来事

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今回は②について。

(追記:長くなってしまった為に3部構成にします。すみません。)

 


挙式1週間前の10月5日前後に台風19号が発生した。最初は沖縄付近をウロウロするだけで消えるとの予報だったが、その2日後には進路が180°変わって千葉県直撃コースとなった。それ以降、結婚式延期を決定するまでは本当に生きた心地がしなかった。

 


私は性格上、万が一まで考慮した行動を常日頃から心掛けている為、自分にとって予想外が起こることは珍しい。実は挙式日に台風が来ることは挙式日程を決めた8ヶ月前から予想していた。というのも、嫁が異常な程までに雨女だからこそ予想したことであった。

嘘だと思う人が多いかもしれないが、我々が遠出する日には必ず雨が降った。降水確率0%でも降った。披露宴の中で「○○や○○へ行った」といくつか紹介したが、例外無くその日は雨が降った。私は昔から晴れ男なので、子供の時から自分が楽しみにしている行事の日に雨が降ったことは1度もなかった。逆に嫁は大体雨や雪だったと言う。

このような事実があったからこそ、結婚式の日程を決める際には、台風が例年平均0.2個しか来ず、尚且つ気候もそれほど寒くはなく、晴れの特異日と言われる体育の日付近である10月12日を選んだ。これ以上ない程強く台風を警戒し、台風の来ない日程を読んで決めたにも関わらず、これ以上ない程強い台風を呼んでしまった。

 


ちなみに、ウエディングドレスの前撮りの日も台風だった。この日程はこちらで決めることが出来なかった為、1番台風が来やすい8月に設定されてしまい、順当に台風を呼んだ。

前撮り当日は横殴りの雨が降っていたが、途中奇跡的に10分程雨が止んでくれた為、カラードレスだけはチャペルの庭で撮影する事が出来た。

 

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窓をよく見ると横殴りの雨が降っていることが分かる。

 

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Twitterにも載せたこの写真は奇跡の1枚。

 


結婚式4日前。電車の計画運休が予定され、ほとんどのゲストが来れなくなる可能性が浮上。ここで結婚式の延期方法とキャンセル料について話さなければならない。

通常、結婚式に延期する方法はない。どうしても延期したい場合、現在予定されている結婚式をキャンセルし、また同じ内容で結婚式を企画するしかない為、キャンセル料が発生してしまう。キャンセル料は結婚式までの残り日数で割合が決まる。3週間前から100%になるのだが、参加人数だけは3日前までキャンセルが効く(つまり食事がキャンセル出来る)。その為、ここで取れる選択肢は①急遽参加予定ゲストに出席キャンセルするかを確認する。②参加人数変えずに決行。③参加人数を全てキャンセルし、結婚式を延期する。の3つだった。だがどれもハッピーストーリーではなく、選択肢を絞ることすら出来ずに結婚式3日前を迎えてしまう。

 


結婚式3日前。我々は断腸の思いで②参加人数を変えずに決行を選んだ。①は悩んでいる間に出欠を取り直す時間が無くなってしまった為に除外。③は食事代を除いてもキャンセル料が7桁かかってしまう為に、流石に選ぶことが出来なかった。それに、まだ結婚式が無償で延期出来る唯一の方法があった為に、我々はそれに賭けることにした。それは、「チャペルの破壊」である。

言ってることは犯罪者のようだが、結婚式の規約には「ホテル側の止むを得ない理由が発生した場合のみ、日程の延期を可とする」というものがある。つまり、台風がチャペルの窓等を割ってくれると”止むを得ない理由”に当たる為、結婚式を延期する事が出来るのである。非常に不謹慎だが、それまでずっと登場を憎んでいた「観測史上最も強い」と名高い台風19号にチャペルの破壊を願った。

 


結婚式2日前。昨日の願いを土下座して謝りたくなった。

この日は全く仕事をする気にならなかった為、突発で仕事を休んだ。するとAM11時頃、ホテルから連絡があった。ホテル側の判断により、キャンセル料無償で結婚式を延期する措置が決定されたという連絡だった。厳密には既に頼んでしまった生花と引出物とプチギフト代はかかってしまった為、20万弱の支払いは発生したが、これ以上ない措置に本当に感謝した。

後日ニュース番組を見ていると、結婚式が台風によってキャンセルされ、500万程のキャンセル料を払ったという夫婦がインタビューを受けていた。自分達がそうならずに本当に良かった…。

 


既に式場には当日使うアイテムの持込みをしていた為、後日預けていた荷物の引取りをしに式場へ行った。すると偶然我々と同じように結婚式を延期したカップルも荷物の引取りに来ていた。その2人は完全にお通夜状態で、担当のプランナーさんも何と声をかけていいのか分からなくなるくらいに落ち込んでいた。その逆に我々は無事延期出来た安堵からむしろテンションは高かった。8ヶ月前から「妻が雨女なので」と言いながら台風を気にして日程を決めた私を笑っていたプランナーさんに「前撮りに引き続き式本番まで本当に台風を呼ぶとは凄いですね…!」と言われて笑った。妻は、「次 職に就く時は雨が降らずに困ってる人達の元へ行く仕事をします」と返答していた。